印象派の絵画とその色彩
私が色の勉強をしてきた中で、19世紀末の印象派が出る以前と以降とでは絵画の色彩の流れが大きく変わっている事を知りました。
もちろん美術史ですでにお勉強していらっしゃる方には、何を今更そんな事を知ってるわ!という程度のことです。しかし、美術館へはよく行くものの◯◯派って何だろう。どう違うの?と素朴な疑問のある人もいらっしゃると思います。
17世紀にニュートンがプリズム分光により虹の7色を見つけ「色彩は、光そのものである」と言いました。真っ暗な所では、人は色を見る事は出来ません。すなわち、色彩は光そのものです。
そして、この光と色というものに注目したのが印象派の画家達でした。それまでの絵画はひとつの物の色は、その一色で塗り込まれていました。しかし印象派の画家達はひとつのものでも、その光の当たり方によって、色の見え方は違っているのではないかと考えました。
つまり、物は一定の色をしているのではなく、光により変わるものだと。そして、その光と色とをキャンバスの上に捉えようとしました。
そのような表現様式の画家達は、フランスの画家モネ「印象日の出」の題にちなんで、印象派と言われるようになりました。印象派の画家はモネの他にピサロ、シスレー、セザンヌ、ルノアールなどがいるが、そのどこかふんわりとした絵は日本人によく好まれます。
以前パリにあった印象派美術館は日本人に大変人気がありましたが、今その大半の作品がオルセー美術館にうつり、これまた日本人に人気の美術館になっていますし、ルノアールの絵の複製などはよく銀行のカレンダーに使われたりして、そこからも人気の高さが伺えます。