「ゼニスブルー」のお話💙💙💙
天頂の青、という意味の空色の色名である。
スカイとかスカイカラーというのは、一般に明るい青系統の色を表し、このような表現は1586年以来用いられてきたのだが、そのうちにスカイカラーの色の変化がだんだん細かく分類されるようになり、ただのスカイブルーだけでは間に合わなくなってきた。
夏の昼間の晴天の空でも、よく観察すれば、その青さにも色々ある。そこで、散乱光が特に強い天頂の空色を表すゼニスブルーという色名が1892年に登場し、やや紫みの深い青のことになり、それに対して、地平に近い水蒸気や埃を多く含む薄い空色が、1905年にホランズンブルーという名前で区別されるようになった。
もちろん、空を見上げる角度によって、天頂と地平の間にはもつと色々な青が見えるはずだ。